DAY 4
ローマ・ヴァチカン
朝食バイキングのレストランは広く、メニューも充実しており、喜んで取り過ぎてしまいました。
朝から食べ過ぎです💦
空港に隣接しているホテルとあって、いろんな航空会社の制服を着ている方が大勢いました。
ローマ市内観光に出発です。
テベレ川に差し掛かると天使の像が見えました。
ヴィットリオ・エマヌエーレⅡ世橋です。
渡り始めると、欄干にある見事な彫刻が車窓を流れて行き、慌てて写真を撮ります。
橋の向こうにサンタンジェロ城がある事に気付きました!!
よーく見ると、その向こうに昨日見た最高裁判所が見えています。
いよいよヴァチカン市国に入国です。
コンチリアツィオーネ通りを歩いていくと、サン・ピエトロ広場が見えて来ました。
真ん中にオベリスクが建ち、284本のドーリス式円柱の回廊に囲まれた広場の広さに、もう声が出て来ません。
回廊の上には3.2mの聖人が144人並び、神聖な場所だということが伝わって来ます。
スイスの衛兵が警護していました。
このサン・ピエトロ大聖堂に入るには服装チェックがあります。
ミニスカートなど、露出度の高い服装では入場出来ません。
添乗員さんが注意をしたにも関わらずミニスカートのオバサマが2人いて心配していたら、案の定入場拒否されていました。
他の方がストールを貸して腰に巻き、なんとか入れて貰いましたが…ルールは守りたいものです。
ファザードからポルティコ(玄関廊)に入ります。
ファサードは8本の円柱、6本の半角柱、4本の角柱に支えられ、屋上にはそれぞれ5.7m高の聖人像13体が飾られています。
ポルティコだけで鳥肌ものです。
聖堂内に入る扉は5つあり、右から『聖なる扉(ポルタ・サンタ)』(ポッロミーニ設計)、『秘蹟の扉』(ヴェンルツィオ・クロチェッティ作)、『中央の扉』(アントニオ・フィラレーテ作、旧聖堂から移設)、『善と悪の扉』(ルチアーノ・ミングッツィ作)、『死の扉』(ジャコモ・マンズー作、1964年)です。
中央扉上部にはベルニーニら作の浮彫『私の羊を飼え』(1646年)、反対のファサード側にはジョット作のモザイク画『小舟(ナヴィチェッラ)』(1298年)がありました。
『秘蹟の扉』から身廊に入ります。
奥行き186m、高さ45・8mの空間に、ただただ感動しかありません。
言葉が無いというのは正にこのことです。
今のところ、この感動を越える教会やモスクには出会えていません!
ちなみに4つある『聖なる扉』をくぐると全ての罪が清められると言われています。
聖なる扉を持っている4つの教会は、特別に大聖堂「バジリカ(Basilica)」という呼称を与えられており、
サン・ピエトロSan Pietro
サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノSan Giovanni in Laterano
サン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラSan Paolo fuori le Mura
サンタ・マリア・マッジョーレSanta Maria Maggiore
の4つです。
聖なる扉は25年に1度しか開かず、次は2025年です。
「慈悲の聖年」という特別聖年の年もあり、2016年にも開いていたそうです。
私が行った時は見事に塞がれておりました。
右の側廊には、まず有名なミケランジェロの『ピエタ像』があるピエタ礼拝堂です。
正式にはクロチフィッソ(磔刑像)礼拝堂なのですが、ミケランジェロが23歳の時に完成させたというこのピエタ像が設置された為に、ピエタ礼拝堂と呼ばれるようになったそうです。
ピエタ礼拝堂と聖セバティアヌス礼拝堂の間には『スウェーデン女王クリスティーナの墓碑』がありました。
反対側には天使の扉があり、思わず覗き込んでしまったら、素敵な礼拝堂がありました。
身廊壁龕の向かって左側には、左から『アレクサンドリアの聖ペテロ』『聖カミッロ』『聖イグナティオ』『パオラの聖フランチェスコ』の像があります。
ほとんど写真を撮っていないけれど、右側には『聖ペテロ』『アビラの聖テレサ』『パウルの聖ヴィンセント』『聖フィリッポ・ネリ』の像があります。
聖セバティアヌス礼拝堂には正面にドメニキーノ作『聖セバスティアヌスの殉教』が飾られています。
祭壇の右壁には『教皇ピウス11世の墓碑』、左壁には『教皇ピウス12世の墓碑』もありますが、信者ではないので礼拝堂に入るのが躊躇われます。
祈りの邪魔をしなければ、入ってOKのところもあるようですが、なんとなく入りにくい感じがします。
聖セバティアヌス礼拝堂の隣にはサクラメント(聖体)礼拝堂があったのですが…何故かスルー😢
更に隣にある聖餐の礼拝堂は完全に入室禁止です。
側廊の突き当りにあるサンドロ・ボッティチェリ作『聖ヒエロニムスの聖体拝領』の前に来ました。
右には『救いの聖母の祭壇』があるグレゴリアーナの礼拝堂があります。
ここのクーポラも見事です。
右翼廊への通路には『教皇ベネディクトス14世のモニュメント』があります。
ミケランジェロ・ブオナッロッティ作の『大円蓋(クーポラ)』の下に来ました。
このクーポラ、直径が42mもあり、縁にはマタイによる福音書の一説が書かれています。
クーポラの真下にあるジャン・ロレンツォ・ベルニーニ作の『大天蓋(バルダッキーノ)』も見事です。
高さ28mの大天蓋には、月桂樹の葉とオリーブの枝が捻じれるように絡み付いたブロンズ製の4本の柱や、ウルバヌス8世の紋章である蜂がたくさん止まっていたりと、細部まで色々な装飾が施されています。
この真下に聖ペテロの墓所があります。
主角柱壁龕にはジャン・ロレンツォ・ベルニーニ作の、像の下部に聖槍を所蔵した『聖ロンギヌス』、『聖ヘレナ(エイレーネー)』、『エルサレムの聖ヴェロニカ』、アンデレの頭部を所蔵した『使徒アンデレ』の像があり、その上部にはペンデンティヴのモザイク画『福音記者マタイ』『福音記者マルコ』『福音記者ヨハネ』『福音記者ルカ』があります。
ただただ圧倒されるばかりです。
内陣ではミサが行われており、それ以上先に入る事が出来ませんでした。
ミサの規模によっては大天蓋に近付くことも出来ない場合もあるようなので、ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ作の四人の聖人に支えられた『聖ペトロの司教座(カテドラ・ペトリ)』がしっかり見えて良かったです。
司教座の上部には『聖霊のハト』のステンドグラスがあります。
この鳩の翼の先から先までで1.6mもあるんだそうです。
この大聖堂には233もの窓があり、時間によって入ってくる太陽の光で人工的な「天使の階段」を作り出すようになっています。
左側廊側に移動です。
ラファエロ・サンティ作の『キリストの変容』、アキッレ・フーニ作『聖ヨセフ』など、こちらがわにも素晴らしい絵が飾られています。
左翼廊とその奥にあるコロンナ礼拝堂は人も少なく、とても静かな空間でした。
コロンナ礼拝堂の奥には『教皇レオ1世とアッティラの出会い』の彫刻がありました。
左翼廊は、ミケランジェロが生きていた時代に完成をみた聖堂の一番最初の部分で、中央の祭壇には『幼子キリストを抱く聖ヨセフ』、右の祭壇には『トマスを疑え』が飾られています。
コロンナ礼拝堂と左翼廊の間にあるのが、ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ作の『アレクサンデル7世墓碑』です。
左翼廊と次のクレメンティーナ礼拝堂の間には『教皇ピウス8世のモニュメント』があり、中は聖具室となっていて白い天井が印象的でした。
聖堂に葬られている148人の教皇の名前のリストがあったり、煌びやかな聖堂とは雰囲気が異なりました。
その先は宝物館ですが、残念ながら時間が無いので行けません😢
クレメンティーナ礼拝堂に戻ると『教皇ピウス7世のモニュメント』がありました。
『布の奇跡』というモザイク画もあったようですが、見落としました…
全てが美術品なので、逃さず見て来れなかった事が悔やまれます。
『聖ペテロの像』は後で知ったのですが、奇跡的に写真に収まっていました(笑)
『教皇インノケンティウス11世のモニュメント』の先は合唱隊の礼拝堂です。
こちらは入室禁止。
美しい祭壇と左右にパイプオルガンがあるので覗いてみたかったのですが、目の前に係員がいて、近付く事さえ躊躇われてしまいました…
何か言われても答えられる語学力が無いもので💦
右に『教皇ピウス10世のモニュメント』、左に『教皇インノケンティウス8世の墓碑』を見ながら進むと、次の礼拝堂はプレゼンタツィオーネ(宮参り)礼拝堂です。
祭壇には教皇ピウス10世の遺体が安置され、ロマネッリが下絵を描いたモザイク画『マリアの宮参り』がありました。
右にはエミリオ・グレコ作の『ヨハンネス13世の浮彫モニュメント』、左にはピエトロ・カノニカ作の『教皇ベネディクトス15世のモニュメント』がありましたが、『ヨハンネス13世の浮彫モニュメント』は撮り損ねました😢
プレゼンタツィオーネ礼拝堂と洗礼礼拝堂の間には、『マリア・クレメンティナ・ソビエスカの墓碑』(彫刻ピエトロ・ブラッチ)の墓碑、その向かいには彼女が嫁いだ『スチュアート家の人々の墓碑』(アントニオ・カノーヴァ作)がありました。
洗礼礼拝堂の祭壇には、祭壇にはカルロ・マラッタ原画のモザイク画『キリストの洗礼』があり、カルロ・フォンターナがデザインしたブロンズ製の洗礼盤が据えられていました。
右にはパッセリ原画の『聖ブロケッススと聖マルティニアヌスに洗礼を授ける聖ペテロ』、左にはプロカッツーニ原画の『ケントゥリオン・コルネリウスに洗礼を授ける聖ペテロ』があったそうですが気付かず…
…もう出口です。
身廊から奥をもう一度見て、目に焼き付けます。
『善と悪の扉』から外に出ると、ヴァチカン宮殿へ繋がる階段(スカラ・レージャ)の踊り場にコルナッキーニ作の『カール大帝の騎馬像』がありました。
全く気付いていませんでしたが、右側にはベルニーニ作の『コンスタンティヌス帝の騎馬像』があったそうです。
広場には2つの噴水があり、右側はカルノ・マデルノ作、左側はカルロ・フォンターナ作で対になっていました。
像は聖ペテロと聖パウロでした。
大聖堂の隣にある建物の左から2番目は法王の執務室で、たまに顔を出して下さることもあるそうです。
コンチリアツィオーネ通りを歩いてヴァチカン市国から出国です。
郵便局があり、ヴァチカンの消印が押されるとの事だったので、絵葉書を買って自分宛てに投函しました。
日本とは違って届かない場合もあるので、それも覚悟して出して下さいとのこと(笑)
バスに乗り、サン・ピエトロの周りをぐるっと回って移動です。
大感激のサン・ピエトロ大聖堂でしたが、システィーナ礼拝堂に行けなかった事が無念です。
盛りだくさんな感じですが、見学時間は1時間でした!
コロッセオに向かう道中も、車窓観光にテンション上がります。
ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世記念堂に出たので、恐らくフォロ・ロマーノだったと思うのですが…
道沿いに古代ローマの遺跡がたくさんあるのが気になります。
コロッセオらしきものが見えてきましたが、コロッセオより90年古い紀元前11年に建てられた、マルケッルス劇場でした。
サン・ニコラ聖堂、ポルトゥヌス神殿、エルコレ・ヴィンチィトーレ神殿の横を通り、パラティーノの丘が見えるチルコ・マッシモ通りを走っていると、遠くにサンティ・ジョヴァンニ・エ・パオロ聖堂が見えました。
コロッセオに到着です。
バスを降り歩いて行くと、コンスタンティヌスの凱旋門がまず見え、その先にコロッセオがありました。
このコンスタンティヌスの凱旋門には、トラヤヌス帝時代, ハドリアヌス帝時代, マルクス・アウレリウス・アントニヌス帝時代, コンスタンティヌス帝時代と4時代の浮彫彫刻が組み合わされています。
1番上がマルクス・アウレリウス・アントニヌス帝時代の浮彫で、南側左上『寛容の場面』、右上『演説・犠牲の場面』です。
丸い部分はハドリアヌス帝時代の浮彫で、左『出陣・シルヴァヌス神犠牲』、右『熊狩り・ディアーナ神犠牲』です。
側面はトラヤヌス帝時代の浮彫です。
ちなみに、このコロッセオの周囲にはスリだけでなく、様々な物売りがいる危険地帯なので注意です。
「ナカタ、トモダチ」とかいうカタコトの日本語で近付いて来て、手首に勝手にミサンガを巻いて金を請求する…なんて手口もあるので注意です!
コロッセオの周りをうろうろしています(笑)
30分くらいしか時間が無いので、コロッセオの中に入る事も出来ないし、フォロ・ロマーノの方に行くことも出来ません。
ひたすらコロッセオの写真を角度を変えて撮るのみ。
フォーリ・インペリアーリ通りまで行くと、向こうにヴィットーリオ・エマヌエーレ2世記念堂が見えたので、随分ぐるぐると回ってコロッセオに来た事がわかります。
フォロ・ロマーノのウェヌスとローマ神殿やティトゥスの凱旋門を写真に収めて、コンスタンティヌスの凱旋門の方へ戻ります。
バスで移動し、狭い路地を歩いて行くと突然目の前が開け、トレビの泉に出ました!
う~ん、残念。
改修中です。
そしてとにかく凄い人です。
泉に近付くのも大変で、なんとか辿り着いてコインを投げて来ました。
後ろ向きにコインを投げ入れるのですが、その枚数で願い事が変わるんだそうです。
1枚だと再びローマに来ることができ、2枚では大切な人と永遠に一緒にいることができ、3枚になると恋人や夫・妻と別れることができると言われているそうです。
ニコラ・サルヴィの設計で1762年に完成したこの噴水には、中央に水の神ネプトゥーヌス(ポセイドン)、左に豊饒の女神ケレース(デーメーテール)、右に健康の女神サルース(ヒュギエイア)が立っています。
元々はヴィルゴ水道の終点だったという事にも感動です。
少しだけ時間があったので、ベリーとピーチのジェラートを食べました。
トレビの泉の周囲は、名だたるジェラート屋さんが並んでいるので、どこのジェラートを食べるかで、まず悩みます(笑)
トレビの泉から歩いて行くと聖母マリアの塔(イマコラータの碑)がありました。
逆光なので、神々しい感じの写真が撮れました✨
塔の先に人だかりがあり、何かと思ったらジャン・ロレンツォ・ベルニーニ作の『バルカッチャの噴水(舟の噴水)』がありました。
右を見ると…スペイン階段!
ここがスペイン広場です。
スペイン階段の反対にあるコンドッティ通りをサンティッシマ・トリニタ・デリ・スパニョーリ教会の前まで歩きます。
通りには高級メゾンのショップが立ち並んでおり、ついつい写真を撮っているのは職業病です(笑)
真夏なのに秋冬物とは…
私達も秋冬物の制作時期ではありますが、さすがに店頭展開はまだまだ先です。
スペイン階段はトリニタ・デイ・モンティ教会へと続くので、正式にはトリニタ・デイ・モンティ階段なんだそうです。
フランチェスコ・ディ・サンクティスの設計で、1725年に完成したんだそうです。
ローマ時代からあるのかと思っていたら、意外と最近…
映画『ローマの休日』で、オードリー・ヘプバーン扮するアン王女がジェラートを食べた場所なので、真似をしたがる人が多いのですが、ジェラートを食べるのは禁止です。
昔、真似をする人が多くて、階段がベトベトになってしまったからだとか💦
イタリアではバスの中でジェラートを食べる事も禁止されているので注意です。
階段を上りきりました。
階段の上からはコンドッティ通りと、サンティ・アンブロージョ・エ・カルロ・アル・コルソ聖堂が見えます。
オベリスクとトリニタ・デイ・モンティ教会も青空に映えて美しいです。
ヘルツィアーナ図書館の横を抜け、システィナ通りを歩きます。
イタリアの道は黒い石畳の道が多いのですが、かなりデコボコしているので歩きにくいです。
車もガタガタして乗り心地が悪そうです。
お昼はサルデーニャ通りにあるレストラン「La BAIA」でカルボナーラです。
実はカルボナーラ、脂っこくて苦手なんです。
しかし、食べてビックリ😲
全く脂っこくなく、もの凄く食べやすいと思ったら、生クリーム不使用なんです。
イタリアのカルボナーラは卵とチーズが基本で、日本のカルボナーラには何故か生クリームが入っているんだそう。
これなら食べられます!
そしてローマとお別れです😢
真実の口とか、行ってみたかったです…
ヴァチカンにも絶対もう一度行きたいし、ゆっくりローマだけ観光してみたいです。
約300㎞4時間走って、カレンツァーノのホテルに到着です。
明るく見えますが、もう18時半を過ぎています。
余談ですが、このツアーはバスでの長距離移動が多いのですが、添乗員さんの席がドライバーさんよりも低い段にあり、常に太陽に照らされています。
日に日に添乗員さんの顔が日焼けで黒くなっていくのがわかり、気の毒な感じです💦
ホテルはArt Hotelだけあって、オシャレな感じですが…部屋にあったベープに笑ってしまいました。
夕食はホテルです。
お昼を食べてからはバスに乗っていただけなのに、なんでお腹が空くのでしょう(笑)
野菜たっぷりのスープが嬉しいです。
スープって疲れた胃を癒してくれる気がします…
メインは鶏肉の漁師風だったのでRossoにしましたが、そろそろ魚が食べたい気もしてます。