立山黒部アルペンルート
今回の旅は立山黒部アルペンルートです。
20年くらい前に室堂までは行ったことがあるのですが、通り抜けた事がないので楽しみです!
アルペンルートのツアーは色々あるのですが、白川郷には1度行ってみたかったので、少々強行ではありますが、この金沢、白川郷、飛騨高山を廻るツアーを選びました。
マイカーの方が小回りが利きますが、アルペンルートは乗り物の料金が高い上に、通り抜けるなら車を回送しなければならないのでちょっと大変。
ツアーが楽で良いです(笑)
松本駅からバスに乗り、扇沢駅に到着しました。
昔来た時は駐車場がいっぱいだった記憶があるのですが、かなり空いていました。
ちょっと雲があるので、天気が悪くならない事を祈るばかりです。
扇沢駅には名物駅員さんがおり、タイミング良くお目にかかれたのでラッキーでした☆
トロリーバスは、日本で唯一、関電トンネルと立山トンネルでのみ運行されています。
ガソリンではなく電気を動力として走り、鉄道の一種として区分されているんだそうです。
扇沢駅から黒部ダム駅までの6.1km間を16分で結んでいましたが…残念なことに、関電トンネル(扇沢~黒部ダム間)は2019年4月から電気バスに代わってしまったようです。
あと残っている区間は、この先の立山トンネル(大観峰~室堂間)のみとなっています。
途中で破砕帯を見る事も出来ます。
黒部ダム駅です。
トロリーバスを降りるとすぐに、階段を220段上って展望台に行くルート(所要時間7分)と、60段を下って直接ダムに向かうルート(所要時間5分)に分かれており、選択を迫られます(笑)
展望台に向かいます!
途中に破砕帯から出た「おいしい湧水」がありました。
ダム展望台に出ました。
標高1,508mということだけあって、急に空気が変わります。
それもあって、ここは『別天地』と思った事を思い出しました。
以前来た時は夏だったので気温差もあり、本当に衝撃を受けたのでした。
放水もしていたし…
放水期間は6月下旬~10月中旬なので、まだ放水されておらず残念ですが、雪の大谷が見たかったので致し方無い。
外階段を下り、放水観覧ステージに来ました。
外階段の途中には、建設工事で実際に使用されたコンクリートバケットと滑車が展示されていました。
建設当時、一日最高で960回もコンクリートを運んだ重要な道具だったそうです。
放水観覧ステージは堰堤とほぼ同じ高さに位置しており、ダムが間近に感じられて大迫力でした!
放水観覧ステージから更に階段を下ると2003年に新設された新展望広場があり、「黒部の物語~人・使命・情熱~」という、黒部ダム建設の歴史や映画「黒部の太陽」に関する資料が展示されていました。
「黒部の太陽」を観てみたいと思いました。
内部は暗く、展示物の写真が全然上手く撮れなかったのが残念😢
新展望広場は堰堤より下に位置しているので、放水時にはミストシャワーを浴びる事が出来るとか…
ダムをこの角度で見るのは初めてだったので、感動でした!
これで放水されていたなら最高だったのに…
建設工事で現場を走っていた20t以上の重さがあるダンプカーや、作業員の方々の足跡を残した「ワダチ」のモニュメントもありました。
レストハウスの方へ歩いて来ると、黒部ダムの石碑がありました。
立山連峰もキレイに見え、絶好の写真スポットです!
レストハウスにはダムカレーやハサイダー、スイーツがあって食べたかったのですが、展望台と新展望広場に行ったりしていたのであまり時間が無くて断念しました。
黒部ダムの建設工事では171名もの方が犠牲になられたそうです。
その方々の慰霊の為に建てられた像と、全員の名前が刻まれたプレートがありました。
本当に、こんな所にこんなに大きなダムをよく建てたものだと思いました。
今とは違って、ほぼ人力だし…
凄い事です!
景色に感動し、写真を撮りながら下りて来たので感じなかったけど、改めて見ると結構怖い階段に見えます。
展望台の標高が1,508mで、この堰堤が1,454m。
新展望広場は更に下だったので、500m以上下ったことになります😲
堰堤を黒部湖駅に向かって歩きます。
全長492mとの事ですが、もっと長く見えます。
堰堤の中心を示す看板があったので、下を覗き込んでみました!
ん~、高い!
湾曲しているので、覗き込んでもダム本体は見えません💦
ダムを渡りきり、ケーブルカーに乗って黒部湖駅から黒部平駅へ向かいます。
このケーブルカーも、日本ではここだけにしかない「全線地下式」となっています。
自然景観保護と豪雪による被害防止のために、地下式が採用されたんだそうです。
黒部ダムから黒部平までの標高差400mを5分で上ります!
黒部平、標高1,828mです。
ここにも黒百合が咲いていました。
とても景色がキレイです!
注意を促す看板が残念なところに立っているのがちょっと気になりました💦
黒部平駅と大観峰駅の間は、標高差500mを約7分で結ぶロープウェイです。
支柱のないワンスパーン方式としては日本一の長さがあります。
残雪や黒部湖を見下ろすことが出来たりするので、左側~下側の窓際がBestですが、みんな同じことを考えているので、なかなか大変です💦
大観峰です。
ここは断崖絶壁にあるので駅の建物からは出る事ができないのですが、屋上が展望台となっており、北アルプスの山々の説明もあるので景色が楽しめます。
ここから見える立山連峰は後立山連峰と呼ばれるそうです。
めちゃくちゃ気持ちイイです!
さっきまでいた黒部湖がかなり下の方に見えます。
大観峰駅から室堂駅までの移動は、現在唯一残っている、立山トンネルのトロリーバスです。
元々はディーゼルバスだったそうですが、1996年にトロリーバス化されたそうです。
日本では最高所の2,450mの所を走っており、全長3.7kmの区間を10分で運行しています。
立山(雄山)直下を貫いているので、途中に立山直下の看板がありました。
室堂に到着です。
まずは目的の「雪の大谷」に向かいます。
どんなところなんだろうかと思っていたら…どうやら道の先に見えるあの壁のようです。
あちこちに「雪の大谷」の看板が立っています(笑)
雪の大谷はアルペンルート全線開通直後の4月中旬~6月中旬までしか見れず15~20mになると言われていますが、期間の終わりに近い上に暖冬&雪不足だったために、想像以上に低い6.5m…
手前側は完全に壁じゃないし😢
残念ですが、これも自然なので仕方ないです。
室堂ターミナルビルに戻って3階の展望台へ上がりました。
外に出ると立山玉殿の湧水がありました。
飲んでみたら…冷たい!!
それもそのはずで、この湧水は立山連峰の万年雪が地中に染み込んだもので、水温は真夏でも摂氏2~5度だそう。
口当たりが柔らかく美味しいのは、250年ものあいだ地中に留まって花崗岩や変成岩でろ過され、更に地中のミネラルが添加されたからだという説があります。
環境庁が選定した「全国名水百選」にも選ばれており、お土産として販売もされていました。
まだまだ時間があるので、室堂平の散策路を一周することにしました。
中央にあるのがミクリガ池です。
最大水深15m 周囲631mの火口湖で、室堂に点在している火口湖群の中で最大最深です。
コバルトブルーの水面が鏡のようで美しかったです✨
剱岳の山頂は少し隠れてしまっており残念😢
ミクリガ池の先にみくりが池温泉がありました。
温泉に入るくらいの時間はあったのですが、雷鳥も探したかったし、散策路を一周できなくなるので諦めました。
温泉の先には地獄谷があり、硫黄の匂いが漂っていました。
地獄谷には散策路があり、鍛冶屋、紺屋、団子屋、百姓などと名付けられた地獄があるそうですが、現在は有毒ガスの濃度が高いために立入禁止となっていました。
有毒ガスと書いてあるので、漂っている硫黄臭すら恐怖に感じてしまいました💦
しばらく歩いていると人が集まっていました。
何かと思って覗いてみたら…雷鳥がいました!
こんな近くに?!って感じです。
全然逃げもしないし、かなり長い時間とどまっていました。
もう羽が変わり始めていたので、かなり見つけやすかったです。
少しではありますが、高山植物も咲いていました。
ミズバショウはまだ蕾でしたが、ハクサンイチゲとミツバオウレンは見事でした。
足元が悪いのでそんなに近付けず、少々ピンボケしてしまいました💦
ミクリガ池の反対側に回って来ました。
ミドリガ池に着くと、ちょうど剱岳が見えて来ました!
室堂山荘までたどり着いたのですが、その先は雪が積もっており、道はどこ?状態。
案内板があったので道があるということはわかりましたが、ここまで来た事をちょっと後悔しました(笑)
近くではスキーをしているチームがいました。
リフトなんて無いので、当然ハイクアップです。
しかもポール張っているので、ポールのレッスンでしょう。
いや~、凄い!
室堂ターミナルビルに戻ると、3階に雄山神社峰本社旧社殿の展示場がある事に気付きました。
雄山神社とは、前立社壇・祈願殿・峰本社の三社で成り立っており、峰本社は標高3,003mの雄山山頂にありますが、途中までケーブルカーとバスで行くことが出来、最後の500mだけ登ればお詣り出来るようです。
ただし、7月1日〜9月30日の間しか行けないそうなので、要注意です。
もう少しだけ時間が余ったので、1階の売店で宇奈月ビールと軽食コーナーでおやきを買って小腹を満たしました(笑)
雪の大谷に行きたいという外国人に、どこにあるのかと聞かれて教えてあげたのですが、どうやら見学時間が決められているようです。
看板は無くなっているし、人も全然いなくなっていました。
そんな大谷の中を通過して、美女平までの標高差1,500mの高原の中を、高原バスで50分かけて走ります。
バスの左側の座席に座ったのですが…弥陀ヶ原湿原や称名滝など、右手に見えるものが多かったので、右側に座るべきだったと後悔しました。
地図を見ればわかることなので、事前に調べておくべきでした…
まあ、車窓からなので写真は上手く撮れませんが💦(←負け惜しみ)
美女平まで来ると、お土産が完全に富山土産になっていました。
白エビやのどぐろなどの商品がいっぱいで、思わず購入(笑)
駅の中には雪の大谷のジオラマがあり、やはりこれくらいの高さを実際に見てみたかったと思いました。
アルペンルート最後の乗り物は、立山ケーブルカー。
美女平と立山駅までの標高差500mを7分で下ります。
最大斜度は29度で、2台の車両がつるべ式に昇降しています。
車窓からは立山山麓の高原などが見えました。
立山駅からはバスで金沢に向かいます。
トロッコ列車にも乗ってみたくてなやんだのですが、それよりも金沢と白川郷に行ってみたかった!
次はトロッコ列車コースで来てみようかな?
道中でガラス窓で囲まれた神社を見掛けました。
雪深いところに来たんだなって再認識しました!