シベーレス広場

シベーレス噴水

アルカラ通り、レコレートス通り、プラド通りが交差する場所にあるのがシベーレス広場(Plaza de Cibeles)です。
広場の中央には、1782年に完成したシベーレスの噴水(Fuente de Cibeles)がありました。

この広場はレアル・マドリードの優勝祝賀の場としても知られ、ファンが集まる聖地となっています。

シベーレス噴水はギリシャ神話の大地母神キュベレー(スペイン語名:シベーレス)が、2頭のライオンに引かれた戦車に乗る姿を表現してします。

女神シベーレスは古代ローマ風のトガ(長衣)をまとい、豊穣と威厳を象徴する重厚なドレープが彫刻されています。
手には権力と統治の象徴であり、都市の守護者としての役割を示す「王笏(笏杖)」と、マドリード市の象徴であり、都市の安全と統治を女神が掌握していることを意味する「都市の鍵」を持っています。

2頭のライオンは、神々の怒りを買い、ライオンに変えられたという伝説のヒッポメネスとアタランテというギリシャ神話の恋人同士です。

シベーレス噴水

建築家ベントゥーラ・ロドリゲスが設計し、女神像はフランシスコ・グティエレス、ライオン像はロベルト・ミッシェルが彫刻しました。
戦車の背後にある天使の像については詳細不明ですが、女神像の一部とされているようなので、フランシスコ・グティエレスの作品だと思われます。
天使が持つ甕から水が流れ出し、周囲の円形池に注がれています。
かつては水の供給源としても使われ、馬やロバの水飲み場としても機能していたそうです。
水は豊穣と生命の象徴とされています。

シベーレス噴水

広場の周囲には様々な建物がありました。

シベーレス宮殿(Palacio de Cibeles)です。
旧中央郵便局で現在はマドリード市庁舎となっています。
白亜の壮麗な建築が目を引きます。
屋上(6階)にあるAzotea Cibeles(アゾテア・シベレス)は、スタイリッシュなルーフトップバーで、街の絶景と洗練されたカクテルが楽しめる人気スポットです。

シベーレス宮殿

シベーレス宮殿のプラド通りを挟んだ反対側にあるのは、スペイン銀行本店(Banco de España)です。
スペインの金融の中心となっている銀行です。
重厚な新古典主義建築の建物です。

スペイン銀行

他には19世紀の貴族邸宅で、現在は文化施設「Casa de América」として使用されている「リナーレス宮殿(Palacio de Linares)」と、現在はスペイン陸軍司令部となっている、18世紀の建築である「ブエナビスタ宮殿(Palacio de Buenavista)」がありました。

プラド通りとブエン レティーロ、芸術と科学の風景は2021年に世界遺産に登録されました。

世界遺産

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