エル サルバドル教会(Iglesia de El Salvador)です。
トレド旧市街にある多文化的遺産の象徴で、ローマ・西ゴート・イスラム・キリスト教の建築様式が融合した歴史的建造物です。
ここは4つ時代の建物が上に次々と建てられたという、非常に珍しい教会です。
起源はローマ時代です。
教会の地下にはローマ時代の宗教施設の遺構があり、古代から神聖な場所とされてきました。
その上にあるのは西ゴート時代の建物です。
6〜7世紀にはキリスト教のバシリカが建てられ、柱にはローマ風のカピテル(柱頭装飾)が残されています。
更にその上にはイスラム時代の建物です。
8世紀以降、モスクとして再利用され、馬蹄形アーチやミナレット(礼拝塔)などのイスラム建築要素が加えられました。
1085年のキリスト教再征服後、教会として再整備され、現在の姿へと変化しました。
鐘楼も、元々はミナレットだったものが改築されたものです。
内部は見学することが出来ます。
馬蹄形アーチや西ゴート時代の柱頭装飾が残る空間で、ローマ・イスラム・キリスト教の建築様式が融合した神秘的な雰囲気を感じられます。
他には地下遺構も見学出来るそうです。
柱や壁に残る古代の装飾など、西ゴート時代の遺跡を見ることが出来ます。
残念ながらこの教会も時間が無く、外を眺めるだけでした。
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