カンパニア州にあるカゼルタ宮殿に到着です。
18世紀後半に、ナポリ王国(ブルボン朝)の王によって建設された宮殿です。
1997年、ヴァンヴィテッリの水道橋とサン・レウチョの邸宅群と共に世界遺産に登録されました。
門から建物までも遠かったのですが…中に入ってびっくり!
こんなスケールの場所に、いまだかつて来た事ありません💦
開いた口が塞がらないとはこういう時になるんだね~って感じで、思わずポカンとしてしまいました。
舞台美術家出身の建築家ルイージ・ヴァンヴィテッリがデザインした後期バロック・ロココ様式は、本当に舞台のような華やかさです。
このカゼルタ宮殿は、映画『スターウォーズ~エピソード1/ファントム・メナス』『スターウォーズ~エピソード2/クローンの攻撃』でのナブー王国宮殿のシーンや、『ミッション:インポッシブル3』『天使と悪魔』『アマルフィ 女神の報酬』などの撮影にも使用されています。
中央の大廊下を進むと、途中で中庭も見えます。
この大廊下は庭園の大滝まで一望できるため、「望遠鏡」とも呼ばれているそうです。
宮殿の中心、廊下がクロスしているところに来ました。
よく映画にも使われるという「名誉の階段」です。
階段の反対側には古代ギリシャの彫刻家リュシッポスが制作したヘラクレス像をローマ時代に複製したとされる「ファルネーゼのヘラクレス」がありました。
トンマーゾ・ソラーリの「アポロ」、アンドレア・ヴィオラーニの「ヴィーナス」などもありました。
4面にあったようなので、1つ見逃してしまいました…
「名誉の階段」は圧巻でした。
ヴァンヴィテッリが最も力を入れたという大階段は幅が8m。
階段を上りきった両脇には獅子の像がありました。
広い~、広すぎる~~!
写真に全体が収まりません(笑)
シチリア島トラパニ産の一枚岩の大理石で出来た踊り場の壁には、左にアンドレア・ヴィオラーニの「価値」の像、中央にトンマーゾ・ソラーリの獅子の上に座ったナポリ王「カルロ7世の像」、右にガエターノ・サロモーネの「真実」の像がありました。
踊り場で階段は幅5mずつの二手分かれ、2階に上がることが出来ます。
2階に上がると階段の踊り場全体が撮れました。
天井の中央は高さ32mのドーム状になっており、中央の楕円部分にはジェローラモ・スタラーチェによる「アポロンの王宮」のフレスコ画が描かれています。
4隅のメダリオン型の額縁にもスタラーチェによる四季のフレスコ画が描かれています。
全てが素晴らしい芸術です。
2階には八角形の大きなホールがありました。
宮殿を抜けると、全長3㎞のバロック様式の庭園が広がっていました。
普段は奥まで行けるバスが運行されているそうなのですが、残念ながらストライキで運行していないため、行けるところまで頑張って歩くことにしました。
ズームしてみると、途中に何か所か噴水があるようです。
とりあえず1つ目のイルカの噴水(Fountain of the Three Dolphins)まで来ましたが…これ、イルカ??
全然可愛くない(笑)
イルカより鯉に近い??
バスに戻らなければならない時間が決まっているので、どこまで歩くか悩みます。
次の噴水が気になるので、次まで行って戻ろうと思うのですが…遠い…
果たして行って戻れるのか?
振り向くと、宮殿も遥か遠くです💧
ヤバくなったら途中で引き返そうと思いながら、行けるところまで行こうと早歩きします。
アイオロスの噴水(Fountain of Aeolus)が見えて来ました。
汗だくです💦
アイオロスの噴水には、ギリシャ・ローマ神話の人物像が並んでおり、ヴェルギリウスの叙事詩「アエネーイス」に出てくる女神ユーノと風の神アイオロスの物語が表現されています。
回廊になっている中央からは、滝の裏から宮殿を眺めることが出来るようなのですが…
この先にもケーレスの噴水(Fountain of Ceres)、ヴィーナスとアドニスの噴水(Fontana di Venere e Adone)、ディアナとアクタイオンの噴水(Fountain of Diana and Actaeon)と大滝(Cascata e Torrione della Reggia di Caserta)があるのですが、時間切れです。
アイオロスの噴水から大滝までの東側約600mには、1780年代にカルロ・ヴァンヴィテッリとジョン・グレアファーが設計した英国式庭園があるので、そちらも行ってみたかったのですが残念です。
急いで戻らなければ💦
ちなみに、1番奥にある大滝へは40㎞も離れた場所から水が引かれており、その途中にある水道橋が、カゼルタ宮殿と一緒に世界遺産に登録されたヴァンヴィテッリの水道橋です。
カゼルタに来る途中で見たローマ水道橋公園の水道橋とは比にならない、高さ50m3階建ての巨大な水道橋なので、そちらも見てみたかったです。
同じ道を戻っているはずなのですが…庭園があったことに気付きました。
こちらはイタリア式の庭園です。
なんで来る時に気付かなかったんだろう…
緑に少し癒されながら、必死に歩いて戻りました。
ギリギリ間に合いました💦
片道バスに乗れていたら…とは思うものの、仕方ありません。
とにかく全てのスケールが違い過ぎて、びっくり&感動でした!
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